眠り姫と総長様


「一樹さん?」


「あぁ。明日会合だとよ。めんどくせ」


「それはしょうがないね。明日は俺たちだけで探すから安心して」


「お前最近寝てねぇだろ。明日くらいゆっくりしろ」


こいつらにはなんでもお見通しか。


「わかったよ。明日は頼む。」


確かに未衣が居なくなってから、寝れてない。


お前らの優しさに甘えることにするよ。


「まっかせてー!」


「無理して倒れたら元も子もないんだからね。」


「たまには俺たちを頼れよな!」


「あぁ。」



お前らありがとな。



次の日、13時にある会合に間に合うように親父と家を出る。


「湊。未衣は見つかったか?」


「まだだよ……。」



つか、絶対未衣の居場所知ってるだろ。

いちいち聞くとかムカつく。


「未衣の居場所知ってんだろ。教えろよ」


「……俺の予想が正しければ、もうじきわかるさ。」



意味わかんねぇ。


もうじきってなんだよ。もうじきって。