眠り姫と総長様



めんどくさい。


あたしが参加するのは、当日まで

あたしと隆斗とみーくんしか知らない。


絶対に質問されるはず。

答えるのがめんどくさい。


とりあえず組長室に行こ。


「みーくーん。」


「ん?どうしたのみー。」


昔と変わらない笑顔で接するみーくん。


「明日の会合のことなんだけど……」


「うん。来ると思ってた。隆斗から聞いたでしょ?」


「うん。」


「どこから漏れたか知らないけど、未衣は行方不明って噂が回っててね。

一時期、その事で揉めてさ。
同盟組全部動かして探すとか言ったりね

とりあえず鎮めといたけど、またいつ揉めてもおかしくない。」


鋭い目で組長の顔をしたみーくん。


「だから、みーが帰ってきた事を報告しないといけないんだ。

俺の隣に座ってるだけでいい。

質問には俺と隆斗が答えるから。」


「わかった。」


「安心して?みー。

俺は何があってもみーを守るから。」


「………」


同じ失敗はもうしない


強く決意したみーくんの目。

あたしもみーくんと目を合わせる。


「うん。」