眠り姫と総長様


そしたら、航輝くん…こーちゃんは今までで一番嬉しそうな笑顔だった。


「こーちゃん?」


「………」


返事をしないこーちゃんは、あたしに背を向けている。

顔を覗き込むと、


「泣いてるの……?」


目一杯に涙を溜めていた。


「うっせぇ。嬉し涙だ。コノヤロー」


「ふふっ」


「なんで笑うんだよ未衣!」


「だってこーちゃんが泣いてるから」


「…………」


あたしが言うと、動きを止めるこーちゃん。


「み……いが……
未衣が笑ったーーーーー!」


そう言ってあたしに抱きつくこーちゃん


笑った……?あたしが?


「良かった……」


また泣いてるのか、鼻水を吸う音が聞こえる。



あたし……笑えたんだ……