眠り姫と総長様


お兄ちゃんがクリーム色の壁の家で止まる。


「ここ。俺ん家。」


鍵を開けて入る。


「ただいまー」

「おかえり悠。遅かったじゃない。」


綺麗な女の人が玄関に来た。

あたしはお兄ちゃんの後ろに隠れていて
女の人からは見えない。


「母さん。家族増えても良いか?」

「あんた彼女出来たの?早く見せなさいよー!」


お兄ちゃんの後ろからひょこっと顔を出すと、

「かわいーー!」


そう言って抱きついてきた。

びっくりして固まるあたし。


「あんたロリコンだったのね……
どうりで彼女が出来ないわけだ。」


納得している女の人。


「ロリコンじゃねぇよ!
拾ってきたんだよ。行く宛ないから。」


「なぁーんだ。」


少し残念そうな女の人。