眠り姫と総長様


それから、時間が流れるのは早かった。


パパとママのお葬式にはたくさんの人が来て、みんな泣いていた。


パパの親友だった
いっちゃん、たっちゃん、よーちゃんは
他の人より泣いていた。


みんな…パパとママの死を悲しんでいた


でも、あたしはそれをただ、無表情で見ているだけだった。


パパとママが死んでから、あたしは笑わなくなった。

……笑えなくなった。

どうやって笑っていたのか忘れてしまった。


ずっと部屋に篭って、ボーッとしているだけ。

笑うだけではなく、感情も無くなってしまった。


喜怒哀楽

なにもなくなってしまった。無になった


そんなあたしを、周囲は心配していたが
、それすら関係ないとさえ思った。


他人に興味がなくなった。

かと言って、自分が大切かと聞かれたら

大切じゃない。


色のない世界に、全てがどうでもよくなった。