ー湊sideー
ーバン!
「はぁ…はぁ…」
いつものように倉庫に集まっていると、
航輝がいつもより遅れて息を切らしながら入ってきた。
「そんなに慌ててどーしたの?」
「未衣が…はぁ…居なくなった。」
「あ"?」
未衣が居なくなった?
「どういうことだよ」
「ふぅ…。朝起きたら親父に言われたんだ。
未衣はもう帰ってこないって。」
落ち着きを取り戻した航輝は説明を始める。
「理由を聞いたら、迎えが来た
だってさ。」
「僕たち、なにも聞いてないよね…」
「黙って行っちゃったんだ…」
「くそっ」
どうして黙って行くんだよ…。
昨日まで普通に過ごしていたじゃねぇかよ。
突然居なくなるなよ。
なぁ……未衣。
お前には聞きたいことたくさんあるんだよ……。
戻って来いよ…未衣。