ー未衣sideー

「心配するに決まってんだろ!

俺は……


未衣が好きなんだよ!」


あたしの目を見てハッキリ言った湊。

ドキッ

まただ。

湊の行動一つ一つにドキドキする。


あたしは…どうなんだろう?


「頼むから、どこにも行かないでくれ」


そう言った湊はなんだか弱々しくて、

いつもの堂々とした龍神総長ではなく

一人の16歳の少年だったーー


「………」


ゴメンね……

その約束、守れそうにないや……。


"時が来たら……"

さっきの隆斗の言葉を思い出したから。



湊の肩越しに見える未衣の目は

どこか冷たく冷めていた。