「未衣ちゃん早く出してよ!」
「そんな焦んないでよー」
「じゃあ、早くしてくれる?」
何気に短期な海と陸。
だんだんイラついてるのがわかる。
「未衣は今上の部屋で隆斗といるよ」
上に行こうとするが、城田が上に行く唯一の手段である階段を塞いでいる。
「邪魔だ。どけ。」
「それは無理なお願いかなー?」
わざとらしく階段を塞ぐ城田。
「目的はなんだ」
黒蝶は正統派の族だし、城田も隆斗も
犯罪を犯すような奴じゃない。
「目的?うーん……
未衣に会うこと…?」
「はっ?」
意味がわからない。
それからも俺の質問になにやら真面目に考えている城田。
はっきりした目的があるんじゃないのか?
「未衣とはどんな関係だ」
「未衣との関係…?
あえて言うなら
命に代えても守りたい存在。
かな……」
今度の質問にはハッキリと答える城田。
命に代えても守りたい?
そう思うほどの関係なのか?
ますます謎が深まる。


