「今から校内を回っていく、一回で覚えろよ」 『は、はい』 そっけなく椛霧は言うと、足早に歩いていく。その後を由乃はしっかりとついて行った。 廊下を歩く二人の間を沈黙が流れる。 き、気まずい。 話しかけるタイミングを失い。どうしようかと考えた由乃だったが、意を決し、声をかけることにした。 『あの!!!!』 予想以上に大きな声が出てしまい、出した張本人のほうが一番驚いていた。 声大きすぎ!!!!