「これが、君が夢巫女であるという証拠だよ」




目の前に浮かんだ十字架は、自分の身長と同じくらいの大きさ。手を伸ばすと、十字架はフワリと手の上にのった。




十字架の両先端には皿のようなものがついていた。遠目から見れば、大きな天秤のようだ。




あれ??これって、あの時使ってた棒じゃないか??




昨日路地で見つけた棒と、さわり心地や重さが似ている。というか同じだ。それに気がついた由乃は驚きから声が出ない。





ただただ、十字架に視線を向けた。





「理事長。言うのか??こいつが夢巫女だって協会に」




ずっと椅子に座っていた煌は、一直線に理事長を見詰めた。