「……クスクス。ありがとう」




いきなりのほめ言葉に、一夜は吃驚したように目を瞬かせたがクスクスと笑い始めた。





「面白い子だね。機会があれば、また話でもしよう。それじゃあ」





一夜は、由乃の横を通り過ぎ、角を曲がっていった。





「由乃ちゃん、良かったね!!一夜先輩って普通科の子からすっごく人気ある先輩なんだよ!!話をしたってだけで、血祭りものだよ!!」




ニコニコと話しかけてくる妃奈は、少し興奮気味だ。




『……血祭り』





少し物騒すぎませんか??普通科。