「そっか…そんなに好きな人なら、私、敵わないなあ」 千秋は、泣きながら笑う。 (千秋と雪菜を比べても、やっぱり俺は、雪菜が好きだ) 「悪い」 重い沈黙が二人を包む。 そんな重い空気を振り払うかのようにして、 千秋は、下げていた頭を思いきり上にあげた。 「まあ、それじゃ仕方ない! 8時まで、家に帰る時間を含めると もうあと一時間ほどでネズミーランド出ないといけないし、何か最後に乗ろうよ!」 千秋は、カバンからハンカチをとって涙をぬぐう。