「俺はな…きっと、今している恋が、初恋なんだと思う」
羽鳥は、ふと考える。
誰かのことを考えて、祝ってあげたいと思ったり
誰かのことを考えて苛立ったり
そばにいないと不安になったり
それは、千秋と付き合っていた時にでも
羽鳥は、千秋に対して抱かなかった感情だ
「羽鳥……」
「俺は、お前がどこかで迷っていても、きっと汗だくになって探したりしない。
だが、俺が今好きになっている人は、無意識で探させるような人なんだ。たとえ、入園券を、ぐしゃぐしゃにさせる人でも」
羽鳥は、真摯(しんし)に、千秋を見つめる

