勢いよく羽鳥が押しあけた扉は雪菜の後頭部を華麗にヒット。
「いったあああああああ!!」
雪菜が頭を押さえ、思い切り後ろを振り返る
羽鳥はすぐさま雪菜の肩に頬をうずめた。
「え、ちょ、トリ……?」
雪菜は抱きしめられている状況と羽鳥が何故こんなに息が上がって疲れているのがわからず、困惑してるようだ。
(ほんと心配かけやがって…)
抱きしめる手に力がこもる。
「羽鳥!どうしたのって!」
雪菜の体を少し離し、目と目が合うような状態で座った。
「お前、先に教室に行っとくって言ったのに何故いないんだ。」
「いやぁ、まあ、またまよちゃって?」
あはは、と乾いた笑みを浮かべる雪菜を見て、やっと安心する俺がいた。
だが、悪びれた様子もなく笑っている雪菜に対して少しイラっとしたので、
デコピンを一発お見舞いしてやる。
「俺に探させたバツだ。甘んじて受けろ。」
「ええっ、なにそれっ!
いやぁ、でも本当ごめんね探させてしまって。ちょっとここで馨先輩と話しててさ。」

