キーンコーンカーンコーン。
一時間目。
担任の学級時間(クラスで自由に使える授業の一コマ)だったので、初回は授業をせず、
“席替え”をすることとなった。
(クラスの男子がゴリ押しで席替え授業を進めたとも言う。)
「前の席の者からあらかじめ作っておいたクジを引いていけ」
担任の声がかかるやいなや、最前列の男子が嬉々として教卓まで走って行き、袋に入っているクジを次々ととっていった。
羽鳥は一番前の列で、はじめの方にとっていたが、雪菜の席は、一番後ろの一番端っこ。
だから、くじを引くにはだいぶ後の方となる。
(まあ、残り物には福があるって言うしね!)
「はい。最後列の生徒も前のクジをとっていけ」
すこし、トリと近い席になれますようにと願掛けしてくじを引き、
席へと戻った。

