「違います!担任の桜御先生に用があっただけですから。先輩こそ、ここで何してるんですか?」

「俺は生徒会の集まりの帰り」


半信半疑だったけど、理玖が言ってた通り、一応この人、副会長なのね。

苦笑いするしか出来なかった。

とは言え、俊先輩が危険人物だって事には変わりない。

この間みたいな事されちゃ困るしね。



「じゃあ、先輩。俺、寮に戻るんで…」

「ダーメ」

「ダメって、どうして」

「またまた、分かってるくせに?俺が、"またね"って、言った事、覚えてて逃げる気でしょ?そうはさせないよ」



言葉よりも早く、腕を掴んだ先輩は、私を壁に押し付けた。

ギャーッ!!!逃げられないっ!



「可愛いね。キスがまだっ感じが見え見え」

「先輩、冗談はやめて下さい!俺、本当にそう言う趣味ない……」

「そう言うって、どんな?」