恭平は、花火大会の日、好きな人がいるって言ってた。 それが、理玖や茗と同じかもって事も……。 そう思うと、恭平の好きなのは、やっぱり私って事になる。 もし、ここで恭平までも自分の気持ちを打ち明けてきたら? そんな事になると、この二人の関係に亀裂が入っちゃう。 けど、理玖の気持ちを踏みにじるなんてできないよ。 「美夜も、理玖の事…?」 促された返事に私は素直に頷いた。 「……そっか」 小さな声で呟いた恭平は、少しの間、目を閉じていたかと思うと、いつもの様に明るく笑った。