それから小呉とは、次第に打ち解け合えた。


あたしにとっては、初めての女友達かも知れない。

まだ全部を許せたわけではないし、直樹だって苛められていた人と友達になることは反対するだろう。





でも小呉は、きっと悪い子じゃない。





家庭環境が裕福すぎたから、


自分のことしか考えられないお嬢様に育ってしまったのだ。







そんなことを思いながら、一日を終えた。





次の日、直樹が隣で寝ているのを見て、少し不安になった。






「もし…」




もし直樹と美沙が抱き合うことになったら…。




直樹が美沙を好きになったらって考えると、不安になる。


本当なら、直樹を信じて何も考えないことが一番なはずだけど。




相手が美沙になると、不安でしょうがないのだ。