初めて出会ったあの日…。

君は泣いていた。

桜が舞い、あなたに降りかかる。

それが神秘的で見とれてしまっていた。

私、古都凪 蓮唯(ことなぎ れい)。

本日念願の高校1年生になりました。

私の入学した学校、聖ロンドリア女学園。

古くからの伝統校で音楽専門の学校。

音楽専門学校でもあり、全国のお嬢様が通う屈指の学園でもある。

私の夢は世界に羽ばたく女性シンガーになること。

かつての母のように…。

「蓮唯ー!!あった!?」

中学からの親友、一十木 朱音(いっとき あかね)。

「あるに決まってるでしょ!!私がなかったら朱音もないわよ!!」

蓮唯はそう朱音に言う。

「そりゃそうだ…。でも蓮唯が高校生…泣けるね。」

朱音は泣くふりをしていう。

「泣かないくせに。」

「ははは。まぁ無事入学できるし?」

朱音はそう言って校門を出る。