アリスの頭を撫でてエサをやると、アリスは嬉しそうにニャーと鳴いた。

アリスがエサを食べ終わるのを見届けると、大きな天蓋ベットに掛かっている白いレースの前に立つ。


「……お嬢さま、朝ですよ。」


僕は、レースの奥で眠るお嬢さまに声をかける。

すると、大きく伸びをするのが見えた。

だが、伸びをしただけで起きる気配は無い。


「お嬢さま!」


僕はもう一度、大きな声でお嬢さまを起こす。




「………おはよう、司(つかさ)」


何度か呼びかけると、

やっと目を覚ましたお嬢さま。

ベットに座って僕に微笑む。

僕はうやうやしくお辞儀をした。