あたしは渋木くんから手渡された本を机に広げ、読み始めた。
時間がかかってもいいから、じっくり理解できるまで読もう。じゃないと京介や絵里加に説明できないからね。
―――――……
どのくらい時間がたったんだろう?かなり時間をかけて読んだ気がする。
「渋木くん、どう?なにか見つかった?」
「んー…。僕が知ってることが殆どなんだよね。収穫は…あんまりないかな」
「そっか…。じゃあ渋木くん、あたしの予想を聞いてくれる?間違っていたら訂正してほしいな」
「うん、いいよ。でも僕も必ず合ってるかどうかは分かんないからさ、そこは注意してね」

