狐の呪い 〜社の奥の、その向こう〜





駅から歩いて数十分…。坂道を登りきると、さっきまで住宅街だった面影がなくなり、あたりは森だらけになった。


それでも進む渋木くん。確かに道はあるけど、車1台ギリギリな道。車がきたら殆どの確率で危険だ。


「渋木くん…道あってる?車きたらアウトだよね…」


「うん、道はあってるよ。…ここら辺は田舎だから、夜はあんまり車は通らないよ。通るものっていったら…人と動物かな」


「動物?」


スッ


いきなり渋木くんが立ち止まり、指差した先を見つめる。あたしも指差された先を見つめ……

















…恐怖を抱いた。