駅を出ると、寒い風が吹き鳥肌がたった。外は少し暗くなってきて、日が沈みはじめてきていた。 「ここから歩いていくよ。中村さん大丈夫?疲れたでしょ」 「あたしは平気。でも帰りが心配かな」 帰るのは深夜になりそうな予感がする…。渋木くんはニコッと笑ってかなりの爆弾発言をした……。 「うん、そうだろうね。だから中村さん、今日は泊まっていってね」 ………え? 「それじゃ、帰りは心配なくなったね。これで心ゆくまで狐について知れるね!」 ………渋木くんって、こんな性格してたんだね。