狐の呪い 〜社の奥の、その向こう〜





「……<守護神>を護る<役目>は、祖父の代で32代目なんだ。父が継ぐはずだったけど、継がなかったから…未だに現役だよ」


「その<守護神>を護る<役目>って、すごく大変なの?」


「どうなんだろ…僕も直に見たことはないから、なんとも言えないね。……祖父は<守護神>を捜しだしてから60年たつから、それなりに知りたいことはあると思う」


携帯をいじり終わるとポケットにしまいこみ、立ち上がって席をたつ渋木くん。この駅で降りるみたい。