狐の呪い 〜社の奥の、その向こう〜





京介と別れ、あたしはまた屋上へいくため、カバンとコートを手にとった。


「あ、良かったまだ居た」


「……渋木くん?」


クラスの出口付近に、渋木くんが帰る支度をした格好で現れた。


「どうしたの?屋上じゃ…」


「そうしようと思ったんだけど、寒くてそれどころじゃないでしょ?だから僕の家に来て話そう」

渋木くんの家…


「まぁ僕の家、ていうよりかは祖父の家かな?狐について知りたいんだったら祖父の家がいいから」


「確かに…そういえば渋木くんのおじいさんって、何してるの?」


「祖父は<守護神>を護る<役目>をしていたけど、今は<守護神>捜しかな」