狐の呪い 〜社の奥の、その向こう〜





……あれ、でも渋木くん…


「かつての<守護神>って…?」


「そのまんまだよ。居なくなったんだ、<守護神>。…理由はいくつかあるようだけど、一番真実に近いのは、中村さん達がみた夢についてだよ」


「あたしたちの夢が、<守護神>とどう関係してるの?」


「中村さん達は曖昧だけどっていって、話してくれたよね?狐の社、<呪い>について…。<守護神>はね、狐に殺されかけたんだ」

「神様が、狐に殺されかけたの?…神様が?」


「アハハッ。中村さん狐をバカにしちゃいけないよ。狐は遥か昔から孤高なる生き物。神様と同じくらい高貴な生き物なんだよ。知らなかったでしょ?」


まったく知らなかった。