屋上へむかう途中、隣のクラスをチラッと横目で覗いた。渋木くんの姿はなかったから、もう屋上にいったのかな。


重い扉を開け、屋上につくと渋木くんの姿を見つけた。屋上の柵に寄りかかり、空を見上げている。


「あ、中村さん。来てくれたんだね」


あたしに気付きニコッと笑う渋木くん。


渋木くんに近づき、一人分あけて隣に座る。


「なんであたしだけ呼んだの?夢のことなら、京介や絵里加も…」

「その夢ね、僕はみてないけど知ってるんだ」


…軽くスルーされた?