狐の呪い 〜社の奥の、その向こう〜





狐が納めた社。


<呪い>


「んー…。分かんないよ」


「だよな。俺もわかんねぇ。……彰なら分かるんじゃないか?」


「彰って…渋木(しぶき)くん?」

たしか、隣のクラスだったはず。渋木彰(しぶきあきら)くん。頭が良くて先生受けがいい渋木くんは、チャラくて頭が悪い京介とは、正反対の人。


でもなぜか、京介と渋木くんは仲がいいらしく、よく一緒にいるのをみかける。


「彰、頭いいだろ。なんか知ってるかもしんないし」


「そうだね。渋木くんなら分かるかも」