狐の呪い 〜社の奥の、その向こう〜




玄関を出ると、家の門の前に幼なじみの風見京介(かざみきょうすけ)がいた。


「おはよ、京介」


「はよ、杞捺。行こうぜ」


京介はあたしの家の、二つ先の家の一人っ子。親同士が仲良くて、京介とはなんでも一緒だった。


高校は離れるかな、と思ったら一緒の高校で…。嫌ではないけど、腐れ縁って感じかな。