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 ――あくまで、“気がした”だけだった。


「あのさ、無事に出られたら、どこか一緒に出掛けないか?」

「奇遇ですね。私もケイタさんと一緒に出掛けたいと思っていました」

「マジで?やった」

「――きゃっ?!」


 ゴールまで本当に残り数メートルといったところで、ショウコちゃんと繋いでいる方の手がガクンと重くなった。

 ショウコちゃんの小さな悲鳴も聴こえたし、何事かと思って慌てて振り返ると……。


「なっ?!」


 俺達がずっと歩いてきた長い廊下はなくなっていて、代わりに底の見えない大きな穴だけがそこにはあった。

 俺と手を繋いでいるショウコちゃんは、その穴に落ちそうになっている。繋ぎ止めているのは、お互いの繋いでいる手のみだ。


「大丈夫か?!今すぐに引き上げ――」

「――ケイタさん、」

「え?」

「早く手を離してください。私、嫌な予感がするんです。このままだと2人とも一緒に穴に……」

「何をバカなことを言っているんだ!すぐに引き上げるから、待っていて!」


 今までずっと歩き続けていた疲労のせいか、思うように力が入らない。

 このままだとショウコちゃんを引き上げられない!くそ!どうしてこんな時に限って思うようにいかないんだ!俺はただ、ショウコちゃんと一緒にここを出たいだけなのに……!どうして!