希望0%

「……あと、どれくらい歩けばいいんでしょうね」

「……さあな」

「ねえ。せっかくだし、自己紹介でもしませんか?名前が分からないと呼べないですし……」

「ん。そうだな。俺はケイタ。一応、大学生」

「私の名前はショウコ。来年、大学に受験するの」


 ショウコちゃん、か。俺より年下だったんだ。てっきり同い年だと思っていた。


「……あなたは?」


 無口な男に目をやる。しかし、男はくだらないと言わんばかりの表情を浮かべていて、会話に入る気は全くないようだ。


「せめて、名前だけでも教えてください。何かあった時、呼べないわ」

「……呼ばなくて結構。ガキの馴れ合いはごめんだ」


 ムッ。ガキって……。俺のことはともかく、ショウコちゃんのことを悪く言うのは許せないな。


「……そうですか。無理には聞きません」


 まあ、無理強いは好ましくないからな。俺も無理には聞かないことにしよう。この人はこの人なりの事情っていうものがあるんだろうし。

 しばらく身体を休めたのち、俺達は再び廊下を歩きだした。本当に存在するのか分からないゴールを目指して……。