「はぁ…」

ため息が漏れる、わかってる。

理由は、今から1時間前…

〜1時間前〜

「いいか!?お前ら!入学できたからって気ぃ抜いたらダメなんだぞ!?」

教室中に響き渡る鬼吉の声。

鬼吉っていうのはここ1年2組の担任、永吉先生のことで

鬼のように怖いから鬼吉。

「まだ1年生だからって油断してるとなっ!今隣にいるやつに抜かれるんだ!」

提出物の集まりが悪く説教が始まった。

こんなんになるなら俺だって出してたって…

そして、いつも通り鬼吉は言った。

「だから、お前らは子供なんだよ!大人になれ!」