「八つ当たり……」
「そ。だから響くん一人で下で帰ってくるまで待ってろって事になって。俺見張り役」
ポツリと呟いた私に、軽い感じで祐也が話す。
下を向いた視線。
白のTシャツ。
黒の短パン。
襲われなかったなって。
とてもセクシーな格好してるとは思わないけどな。
「もういいだろ。行くぞ」
「ははっ。響くん照れてる?」
「……っるせぇ」
踵を返し、マンション内へ歩を進めていく男二人。
謝られた事で拍子抜け。
まさか“ごめん”って言われるとは。
大して響を知ってる訳じゃないけど、雰囲気や見た目で偏見が多少なりともあったかもしれないな、と思った。
だから。
「麻衣?アイスあるから食おうぜ!」
祐也が振り返り、笑顔を向けて私を呼ぶ声に。
足が素直に従ったのかもしれない。

