青空の下月夜に舞う

まず脅されて慶太郎の家に居る様なもんだし、もう反発した今、遠慮する事はない。


だって私は美舞じゃないし。
祐也の女でもセフレでもない。

ましてや、祐也にフラれた可哀想な女でもない。


噂は勝手に流して構わないけど、私にとっては関係ない。



再び見えてきたマンション。

角を曲がり、マンションとの距離が縮まりながら、段々開き直りにも近い感情。


要はもう関わらなきゃいいんだ、と。
胸に強く思った時。



「――――……っ」



マンション下。
しゃがんで壁に寄りかかる人影。

タバコを吸うと、赤く光る火種が、その存在感を浮き彫りにする。

思わず体が固まった。



「遅ぇ……」



不機嫌そうにしゃがんでいたのは、まさかの響。
私に気付くと、タバコを消して立ち上がった。