何分。経っただろう。
一時間かもしれないし、二時間かもしれない。
叫んだ事で、少しストレスが発散されたのか、幾分胸のモヤモヤが晴れている。
はぁ……せめて、財布くらい持ってくるんだった。ホテルに一泊ぐらいのお金は入ってるし。
無計画で飛び出すもんじゃないな。
腰を上げてアパートの廊下をゆっくり歩いて、路地から通りに出る。
車のライトが、私を通りすぎる度、頭の中を空っぽにしてくれる。
一瞬光る足元を見ながら、のんびりと元来た道を歩いた。
どんな顔して部屋入ろ。
玄関が開いてて、みんなリビングで私に気付かないで居てくれたらな。
そうしたら、鞄だけ取ってホテル行こ。
携帯も置いたままだし。
のんびり歩く数十分間、導き出した答えは、やはりあの家を出ていく事。

