青空の下月夜に舞う

右手でポケットから取り出したのは白いスマホ。

顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃ。
鞄を取ろうとしたけど、腰に回された手は力を緩めない。

仕方なく、さっき響が手を拭いたタオルを掴んで顔を拭いた。


「はい」


スマホを通話に切り替えた様で、恥ずかしさから響の顔は見ず、前を向いたまま。


何を喋ってるか、までは聞こえないけど、相手の声質は男性。


「ああ、今女の家」


…………。

その声に反応したけど、話ながら私のお腹をポンポンと叩く。

私がきっとまだ泣いてると思って、だろう。

体を反転させられた時点で、涙は止まったんだけど。


「ああ?ああ。最中だ。切るぞ」

「!!」

思わず振り向く。


違うじゃん!今の言葉語弊があるよ!