――だけど。 そんな願い、叶いはしないと、 私は知っているから。 私が1番、よくわかっているから――。 どこにも、逃げ道なんてない。 あぁ、また、 頭の中がかき回されるような感覚。 あの、体育館裏で、津田に、 あのことを、言われたときみたいに。 いっそ、目を覚まさなければいい。 そうしたら、きっと、 誰も傷つかなくて済むから。 サイテイな私に、 傷つけられずに、済むから。