ふわっ、と。 身体が浮かび上がったような 錯覚のあと、のろのろと、 意識は覚醒されていく。 起きたくない。 また、現実が待ち構えている、きっと。 ずっと、夢の中にいたいよ。 雲の河で泳いでいたい。 さもなくば、太陽の光を集めて、 瓶の中にしまいこんでおきたい。 星空の海に浮かぶのもいい。 花畑の中で寝転んで、 ゆっくりと、眠るのも、いい。 虹の橋を渡っていたい。 宇宙をさまよっていたい。