それもそうか。 こんな派手グループの標的に 自分から進んでなりたいわけがないし。 面倒くさいな…。 頬杖をついて教室の様子を 眺めていると、小沼よりも低い、 津田の声が降り注いできた。 「篠原、放課後、体育館裏に来いよ。 そこで点数 訊いてやるから」 言いたいことだけ言って、 自分たちの席に戻っていく津田と小沼。 津田の、長いキラキラの付け爪を見て、 面倒くさい、と声に出さずつぶやいた。