201号室の、オオカミくん☆





「だよね?」


「桐原さん、可愛いもん」


目元を滲ませて、優しく笑う。

夜に溶け込むような、不思議な目をしている。


「抱き締めて、泣かないでって頭を撫でてあげたいぐらい可愛い。でもごめん」


両手の手のひらを私に見せてきたが、その手は色んな絵の具が固まって貼り付いて汚かった。



「馬鹿。抱き締めるチャンスだったのに」


「うん。馬鹿だね。でも俺が馬鹿で良かったよ」


フフと笑うと、「そーだ」と立ち上がり、ポケットを指差す。



「タオル入ってるから使っていいよ」


グズグズと鼻水も出てきていたので遠慮せずに取り出した。




青色のモコモコしたタオルに顔を埋めたら、お日様の匂いがした。