201号室の、オオカミくん☆


図書室は、家庭科室と同じ特別棟二階。

家庭科室と同じ通路を渡り、二階に上がる。


ドタドタ音を立てていた足音を止めて耳を澄ませる。


――話し声がする。


クスクスと艶めいた声が。


「皇汰の――意地悪」


親しげな、笑い声。


男子たちは冷たくあしらうくせに、皇汰には明らかに好意的な雰囲気だ。



「千景の方が意地悪だ。あんな奴にキスした写メなんか送ってきて」

「彼は私にとって大切な人なのよ。君なら分かるよね?」



そーっと階段の影から目を凝らしてみる。



壁にもたれて腕組みして皇汰を見上げる千景先生。

その横に壁に手をついて、千景先生を覗き込むような皇汰。


なんかちょっと雰囲気が妖しい。

漂ってる空気がひんやり甘い。



「俺、子どもだから分からない」


「何言ってんのよ」





「――あいつなんか止めて俺にして?」