その時既に、皇汰は別の女を思い浮かべてたんだと思う。 でも、 少し茶色っぽい地毛で、大きな瞳。まだまだ成長期故に少し 幼い顔立ち。 可愛い笑顔。 その笑顔が、好きだと思った。 私の考えをからかわず、認めてくれた笑顔を。 恋なんてした事なかった私は、 案外簡単に、スポンと落ちてしまったのは、 それだけ皇汰が私にとって、もっと分かって欲しい人だったから。 これが出会い。 これが初めて知る甘い痛み。