美術室の倉庫は絵の具臭く、なんだか酔ってしまいそうな臭いが立ち込めている。 鼻を摘まみながら、適当に絵の具を仕舞い、立て付けの悪い錆びたロッカーに蹴りを入れながらも残っている絵の具全てを片付けた。 「気持ち悪っ」 高そうな彫刻が並ぶ棚の上に、小さな窓があった。 いつぞやの皇汰の時みたいに、棚を登り、窓を開ける。 四角い切り取られた窓からは、茜色の空が写っている。 シャラン…… 「?」 シャラン…… シャラン…… 「鈴の音?」 窓の向こう。いや、上から。 屋上からだ。