「まぁ今回のコンクールの結果次第とは思いますが」 「結果次第って。葵くんほど飛び抜けた子は日本に居ないじゃないか」 聞きたくない。止めて欲しい。 「――結愛」 皇汰が、静かに言う。 「『誰かの為に』はいい加減止めろ」 ゆっくりと皇汰が私を見る。 リヒトさんとトールさんとドラガンさんは私たちを見る。 「お前さ」 皇汰は溜め息を吐く。 「本当は誰を好きなのか分かってんだろ?」 誰、を……? 「俺の為だって事にして諦められたら気分が悪い」 私。 私……。 「葵と離れたく、ない……?」