201号室の、オオカミくん☆

「皇汰の根性無し!ちょっとなんでも出来て、努力しなくてもある程度出来て、大きな壁にぶつかったことが無かっただけでしょ!
それが、こんな情けないぐらい骨なしのダサい野郎になり下がって!」


「分かったから、ほら交代しろ」

「やだよ。ばーか」

「いいから、ほら」

「う、る、さ、いーーー」

全身の力を込めて、ペダルを漕いだら、急にフワッと軽くなった。

後ろを振り返ると、皇汰が降りて押していた。

「二人で力を合わせて、だろ?」

「皇汰」


自転車から降りると、花忘荘の目の前だったけど、私たちは見つめ合ったまま。
自転車は、ぺちゃんとその場に倒れる。


皇汰がやっと観念したかのように私をまっすぐ見ていた。

「好きだってちゃんと言ってんの。簡単にキスできるような、そんな存在じゃなくて、大切にしたい」