「皇汰」
「帰ろうか」
「……全部聞いてた?」
皇汰はちょっとだけ頷くと、直に背中を向けて階段へと歩いていた。
「皇汰の私への気持ちは?」
渡り廊下に差しかかった時にそう聞いてみた。
葵に見られるかもしれないのは、悪いなって思ったから歩きながら。
「私は見返りは欲しいし、無償じゃないから」
煮え切らない皇汰に尽くすほど、出来た人間ではないから。
それでもはっきり皇汰が私に言ってくれないのなら、今すぐスリッパを脱いで殴ってやろうと思っている。
「えっと、じゃあ、お友達からで」
「既にお友達だろうが!」
ベタなボケに突っ込みつつ、靴箱で履き換えながら溜息が零れた。
まぁ歯の浮くような台詞が聞きたい訳ではないけど。
こうさ、私も安心したいわけで。
まだ岸六田先生に未練たらたらの皇汰の傍にいても、辛いだけ。
「うん。好きだよ。なんか救われるような明るさが」
馬鹿にはしていないらしい。
けど、困ったように自転車乗り場に行くと、鍵を開けて私に後ろを乗るようにポンポン叩いてくる。
「帰ろうか」
「……全部聞いてた?」
皇汰はちょっとだけ頷くと、直に背中を向けて階段へと歩いていた。
「皇汰の私への気持ちは?」
渡り廊下に差しかかった時にそう聞いてみた。
葵に見られるかもしれないのは、悪いなって思ったから歩きながら。
「私は見返りは欲しいし、無償じゃないから」
煮え切らない皇汰に尽くすほど、出来た人間ではないから。
それでもはっきり皇汰が私に言ってくれないのなら、今すぐスリッパを脱いで殴ってやろうと思っている。
「えっと、じゃあ、お友達からで」
「既にお友達だろうが!」
ベタなボケに突っ込みつつ、靴箱で履き換えながら溜息が零れた。
まぁ歯の浮くような台詞が聞きたい訳ではないけど。
こうさ、私も安心したいわけで。
まだ岸六田先生に未練たらたらの皇汰の傍にいても、辛いだけ。
「うん。好きだよ。なんか救われるような明るさが」
馬鹿にはしていないらしい。
けど、困ったように自転車乗り場に行くと、鍵を開けて私に後ろを乗るようにポンポン叩いてくる。



