あーあ……
葵はそう言って、屋上に寝転んだ。
「皇汰を好きな結愛……、可愛い。俺はそんな可愛い結愛が好きなんだから仕方ないか」
ごろんと背中を向けた葵に、全部伝えようと思っまけど、何だか自分を正当化する言い訳に思えて止めた。
「辛くなったら、俺のとこおいで。またキスしてあげる」
「バカ」
「ありがとう、結愛」
背中を向けたまま、葵が言う。
「漫然としてた。諦めて悟ったふりをしてた。いつも自分の存在が不透明で。夜に溶け込んで消えてもいいって思ってた」
両手両足を投げ出して、葵は空を見上げた。
「渡り廊下を全力疾走する君の名前を、林田先生に尋ねるまでは」
「葵……」



