201号室の、オオカミくん☆


あーあ……


葵はそう言って、屋上に寝転んだ。



「皇汰を好きな結愛……、可愛い。俺はそんな可愛い結愛が好きなんだから仕方ないか」


ごろんと背中を向けた葵に、全部伝えようと思っまけど、何だか自分を正当化する言い訳に思えて止めた。



「辛くなったら、俺のとこおいで。またキスしてあげる」

「バカ」


「ありがとう、結愛」


背中を向けたまま、葵が言う。


「漫然としてた。諦めて悟ったふりをしてた。いつも自分の存在が不透明で。夜に溶け込んで消えてもいいって思ってた」


両手両足を投げ出して、葵は空を見上げた。



「渡り廊下を全力疾走する君の名前を、林田先生に尋ねるまでは」


「葵……」