「どうなってんの? あんた達」

光が私の鼻を摘まんで揺さぶりながら聞いてきた。



リンダが葵を留学から帰国したと説明して、簡単な自己紹介をさせた朝のホームルーム。


「よろしくー」と甘く無邪気に笑った葵を見て、クラスの女子たちがザワザワと騒ぎ始めたのが手に取るように分かった。


葵は、皇汰の隣になったけど、一緒に住んでる事は隠さずに『皇汰のお弁当早く食べたいな。結愛と一緒に』と座りながら話したから大騒ぎ。


皇汰が同じマンションだと適当に話をしてくれる中、私は光に連行された。




「どうって?」

「あの葵って子! 綺麗じゃない!? 超良い!」

「光……あんた彼氏居たよね?」


呆れながらに聞くが、質問なんてそっちのけだ。

「彼氏より全然格好いい!」