朝も一緒に行こうねってなってドアを開けた翌朝。



「ぎゃああああ!」

目の前に突如現れた卑猥なものに悲鳴を上げると、鍵を閉めていたらしい皇汰は、本当に飛んできてくれた。



「どうした!?」


カンカンと錆び付いた音がする階段を下りながら、皇汰が聞く。


「こ、これ……」


自転車のハンドルにハンガーがかけられていた。

ハンガーには黒とオレンジのビキニパンツが干してあった。


「~~!」

直ぐ様、ハンガーを握りしめると102号室へと向かう。


「出てこい! お前らこれセクハラだかんな!」


真っ赤な顔でキレる皇汰が、なんだかちょっと可愛くて、私は後ろで笑ってしまった。