狐のお面を被った。
ちょっぴり目が葵に似ている狐のお面。
「皇汰、あんた男前なんだから外せばいいのに」
私は頭の横にお面をかけたが、皇汰は猿のお面を被ったまま歩き出す。
ツンツンにワックスで捻って起たせた髪。
葵色の甚平。
柑橘系のちょっぴり甘めの香水。
やっぱり皇汰は格好いい。
繋いだ手がドキドキして、私の意思とは切り離されたようにバクバクと鳴っている。
だからお面で隠されても別に大丈夫なのかもしれないけど。
林檎飴。
射的。
くじ引き。
綿飴。
焼きそば。
かき氷。
私と皇汰は色々な屋台を回れるだけ回って、気づいたらお腹は満腹。足はパンパン。
空はゆっくりと青く塗られていた。



